201041日掲載

201041日更新

 

仲文集

「仲文集」(冷泉家時雨亭叢書第17巻 平安私家集4 199612翻刻本文

 

 「仲文集」は藤原仲文(九二三〜九九二)の私家集である。仲文は、信濃守公葛の子で、冷泉天皇の六位蔵人として仕え、後は加賀守、上野介など受領として、円融・花山・一条朝を生きた。拾遺集以降の勅撰集に五首入る。

 現存諸本は三類に分けられる。

  一、書陵部蔵御所本三十六人集(五一〇・一二)系(総歌数53首)

  二、西本願寺本三十六人集系(総歌数64首)

  三、書陵部蔵桂宮本(五〇一・一一八)系(総歌数84首 新編国歌大観・私家集大成の底本)

 冷泉家時雨亭文庫蔵本は、書陵部蔵桂宮本(五〇一・一一八)の親本である。

 

《書誌・研究情報》

書名「仲文集」(外題)「仲文」(内題)

綴方 大和綴1帖(はじめ綴葉装、のち紙縒りで大和綴じ)

寸法 縦21.0cm×横15.4cm

表紙 茶色地の蝋箋紙 二重丸に蝶・唐草文様を萩の唐草文でからめた文様 なお同表紙に、『実方集』(天理図書館蔵、天理図書館善本叢書4所収)、『興風集』(大阪青山短期大学蔵、復刻日本古典文学館)、『斎宮女御集』裏表紙(冷泉家時雨亭文庫蔵、冷泉家時雨亭叢書17所収)、『発心和歌集』(同)、『伊勢大輔集』(同)がある

見返し

外題 藤原定家筆「仲文集」(表紙中央上方に打付書)

料紙 斐楮混漉紙 第1括 5紙10丁(外側3紙厚手の斐楮混漉紙、内側2紙薄手の斐楮混漉紙 扉〜9ウ)

         第2括 4紙8丁(薄手の斐楮混漉紙 10オ〜17ウ)

         第3括 6紙12丁(厚手の斐楮混漉紙4紙と薄手の斐楮混漉紙2紙 18オ〜29ウ)

内題 「仲文」(扉裏)

本文 墨付1オから24オ6行目まで 1面9行、時に8〜10行書 5ウ6オに空白有り

書式 和歌は2行書き、詞書は2字下げ

筆者 藤原定家(外題「仲文集」、内題「仲文」

   他は未詳(定家監督下の身辺の人)

本文系統 宮内庁書陵部本(「新編国歌大観」「私家集大成」の底本)の親本

集付 拾(拾遺集)1首(43

新(新古今集)1首(14

勘物 「<越前権守弘経/六男也>

    弘経 昭宣公弟云々」(藤原定家筆)

《参考文献》

木船重昭『仲文集全釈』(笠間注釈叢書刊11 昭和60年)

平野由紀子「仲文集解題」(『新編国歌大観』第3巻 角川書店 昭和60年5月)

片桐洋一「仲文集解題」(『冷泉家時雨亭叢書』第17巻 朝日新聞社 199612月)

 

《研究論文》

竹鼻績「家集の形成」(『言語と文芸』昭和39年9月)

北村杏子「藤原仲文覚え書」(『言語と文芸』昭和4211月)

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