Last updated 7/5/2002
渋谷栄一翻字(C)

実方集


凡例
1 作品名「実方集」はローマ字大文字4字でSANEと記した。
2 次に題詞及び和歌の途中行は0000とし、和歌の冒頭には0001から0028まで4桁の数字で記した。
3 次に頁数は3桁、行数は2桁、字数は2桁で記した。
4 各丁の終わりには」の印と丁数とその表(オ)裏(ウ)を記した。

作品 歌頁行 12345678901234567890字
SANE000000101  あめふりてとのもかたゝかへにいてゝ
SANE000000102  かへらぬのふかたの中将よへこのわ
SANE000000103  たりにけむきのものゝありけるも
SANE000000104  しらす女房たちものうしなひ
SANE000000105  てなむといひたれは
SANE000100106 雨もらぬものとしらるゝみかさやま
SANE000000107 まつわれにしもきするめれきぬ
SANE000000108  またこれより
SANE000200109 そてふりのあめのみかとのそのよゝり」(1オ)
SANE000000201 ちかきまもりはぬるゝものかは
SANE000000202  少将なりしときうさのつかひに
SANE000000203  まかりてみつゝのとふらせ給て
SANE000000204  大将のきたのかた
SANE000300205 みつゝのみあかてこひしきゝみなれは
SANE000000206 まつへきほとの心をもくめ
SANE000000207  のふかたの中将のいとまふみいたし
SANE000000208  てうちにもひさしうまいらさり
SANE000000209  けれは
SANE000400210 をそりても君かとはぬはうかりけり」(1ウ)
SANE000000301 のへところなくおもふものから
SANE000000302  といひたる返し
SANE000500303 とりわきてめしとはるなる君なれは
SANE000000304 なにかは人のいかにとはいはぬ
SANE000000305  なけしにをしかゝりて二三人
SANE000000306  ありて中宮のわたりにある人に
SANE000600307 なけしたになかにありしはうとかりき
SANE000000308 おほくのくれをすくしつるかな
SANE000000309  とうくはてむのつほねに月の
SANE000000310  あかくさしいりたてはつほねの」(2オ)
SANE000000401  あるしのきみにおよはぬほとゝて
SANE000000402  月なむゐりたるといはれたれは
SANE000700403 かくはかりすみうくみゆるよの中に
SANE000000404 やともる月のいかてすむらん
SANE000800405 なにゝかはあはぬいたまをのこしけむ
SANE000000406 たかためにもる月ならなくに
SANE000000407  にわしの御時てむ上ゆるされて
SANE000000408  せいあるはしをわたれはてむの
SANE000000409  御かたにかれはいかてといひけれは」(2ウ)
SANE000900501 くめちあるおとめやたれそおほ
SANE000000502 つかなゆきあひのはしをふみゝてしかな
SANE000000503  うへきこしめして
SANE000000504  御返し
SANE001000505 をとめこかくものかよひちとちたるを
SANE000000506 ゆきあひのはしもたれかふませむ
SANE000000507  おまへにやまもゝさふらふときゝ
SANE000000508  てみふのめのと
SANE001100509 あしひきのやまもゝすこしえてしかな」(3オ)
SANE000000601 よのうきことにくひもいるへく
SANE000000602  返し
SANE001200603 くひいらははもこそおつれあしひきの
SANE000000604 やまもゝみちになりにけるかな
SANE000000605  とのにみちのふの中将のふかたの
SANE000000606  中将なとしてすゝみにいかむなと
SANE000000607  いひける少将のみいきてこときむ
SANE000000608  たちにつけさりけれは
SANE001300609 かはせをやさしてそこともしらね
SANE000000610 ともなつの心はへたつへしやは」(3ウ)
SANE000000701  おなしはるあはたとのにて
SANE001400702 この春はいさやまさとにすくしてむ
SANE000000703 花のみやこはをるにつゆけし
SANE000000704  うこむの内侍のよしたにつかひに
SANE000000705  いきけるにやる
SANE001500706 うのはなのかけになきつるほとゝきす
SANE000000707 みつのかきねのゆふにとまるな
SANE000000708  返し
SANE001600709 神代よりさためてみれはゆふたすき
SANE000000710 かけておもえとゝまらさりけり」(4オ)
SANE000000801  七月はかりに人々ものいひけるに
SANE001700802 あまのとのさしくもりにしそのひ
SANE000000803 よりともまつゆきのきえみきえすみ
SANE000000804  ほりかはの院のねのひ
SANE001800805 むかしよりくものたなひくやとなれは
SANE000000806 みとりのいろもことにそありける
SANE000000807  大将の御むすめをかたらふを
SANE000000808  ゆるされすいはるゝをこさへいて
SANE000000809  きにけるをきたのかたうりを」(4ウ)
SANE000000901  こにいれてをこせたまへり
SANE001900902 いかならむおもひしこまのうりなれと
SANE000000903 このこのうちにいりにけるかな
SANE000000904  ためたふのつむかけものにふてをして
SANE000000905  こをうちけれはかへりてかくいひやる
SANE002000906 かつ/\のこのかけものゝふてもかな
SANE000000907 こふにはあらすてうちならはむ
SANE000000908  返し
SANE002100909 おほけなやすみこのかすをなにゝこふらむ」(5オ)
SANE000001001  みのゝくにゝいくに中宮のさい将
SANE000001002  のきみのもとに
SANE002201003 みのならむかたもしられすこひしきに
SANE000001004 くさのまくらもいやはねらるゝ
SANE002301005 たなはたの心ちこそすれあやめ草
SANE000001006 としにひとたひつまとみゆれは
SANE000001007  あせちの大納言のかつらといふところに
SANE000001008  雨ふるにいきて
SANE002401009 いにしへはたかふるさとそおほつかなやとも
SANE000001010 るあめにとはまほしけれ」(5ウ)
SANE002501101 おほつかなゆめちかをのゝたよりにや
SANE000001102 なをさりなれやよひのいなつま
SANE000001103  ある女つらき人のおこせたりけるふみ
SANE000001104  やりすつるをみて
SANE002601105 とふたてにいまはみしとてなけきつゝ
SANE000001106 たかたまつさをいつちやるらむ
SANE000001107  おほきたのかたふくにてのふかたの中将
SANE002701108 うきことや人も見るとてすみそめの衣は
SANE000001109 なつもきられさりけり
SANE000001110  みちのくにゝいてたつほとによりみつの朝臣」(6オ)
SANE000001201  のきてあふきをゝとしてけるにやるとて
SANE002801202 めのまへにまつもわするゝあふきかな
SANE000001203 わかれはえこそうしろめたけれ」(6ウ)
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